こんな人におすすめの本
・ポジティブ思考にどうしてもなれない人
・建設的な思考になれない人
・人間関係がうまくいかない人
上記のようなことで日々悩んでいる方は少なくないだろう。
これらの問題は心理学者アドラーの考えを理解することで解決すると本書には記載されている。
この本には、上記のような問題に対する考え方や対処法を図を用いて丁寧に解説しているので非常におすすめである。
今回は、本書で僕が個人的に良いと思った部分を紹介していきたいと思う。
もし図解などを実際にみてみたいと思った方は以下より購入いただきたい。
目次
- アドラー心理学の基本概念について
- 心に負のスパイラルが生まれる仕組み
- ポジティブな自分の作り方
- 対人関係を良くする方法
- 仕事で人をうまく動かす方法
- 健全な家庭環境の築き方
- (まとめ)人生をより豊かにする方法
アドラー心理学の基本概念について
アドラー心理学は以下の考えを元に形成されている。
・自己決定性→自分の人生は自分で決定できるという考え(環境のせいにしてはいけない)。
・目的論→人は過去の原因に引っ張られるのではなく、未来の目的に引っ張られるように行動するという考え。
・全体論→人の心は矛盾せず、理性と感情、意識と無意識はつながっているという考え。
・対人関係論→人のあらゆる考えには対人相手が存在するという考えのこと。
・認知論→人はあらゆるものを主観的に認知しているという考えのこと。
上記のうち、特になるほどと私が思った全体論について補足したい。
感情と理性がつながっているとは、例えば、お酒をやめたいけどやめられないという考えはないという考えである。
どういうことかというと、お酒をやめたいと口にだしているが、実際はやめたくないからやめられない(=やめたくない)ということである。
他にも、怒りたくはないけど怒っているもこの全体論で言うとあり得ない感情であるそうだ。
心に負のスパイラルが生まれる仕組み
アドラーは、原因を追求しすぎると心に負のスパイラルが生まれると語っている。
なぜこのようなことが起きたのかということを考えると過去を後悔し、今を否定することになってしまう。
上記のようなことを避けるために、原因ではなく、目的のために今何が行動できるのかということを考えることが非常に重要であると本書では記載されている。
ポジティブな自分の作り方
本書では、ポジティブな自分の作り方をいくつか紹介しているが、中でも僕がおすすめなのが以下5つの考え方である。
これらの考えを実践してしていくことでどんどんポジティブで豊かな生活を作り出すことができる。
・私的理論→〇〇は▲▲であるという決めつけることは過度の一般化であり避けるべき。
・共通感覚→本来は他人と他者で認識は異なるが、同じ認識に近づけていくこと。
・優越性の追求→自分を高めているという過程を自分自身で讃えてあげること。
・セルフトーク→自分自身について書いたり話したりすることで自分自身への理解を深める。
・ライフスタイル→こうありたいという理想に自分を近づけていく行為のこと。アドラー心理学では生活様式のことだけを指していない。
対人関係をより良くする方法
対人関係をよくするには、【横から目線】と【共感】が重要である。
横から目線とは、上から目線とは大きく違う。
例え上司の立場であっても、よくやった、しっかりやれよといった言葉がけではなく、ありがとう!助ったよという言葉がけが重要であるということである。
共感とは、同情にように相手の気持ちをわかってあげることではなく、相手に関心を持つことを指す。
相手考えていることを良くみて、生き方そのものに関心を持って、捉えることが重要である。
仕事で人をうまく動かす方法
これは何と言っても【ユー・メッセージではなく、ウィ・メッセージへ】を心がけることで劇的に変化する。
ユー・メッセージとは、言葉の通り、主語があなたの言葉である。
例えば、何でそんなミスをするんだ、やる気があるのか?などの言葉は厳禁である。
アドラーは、君が頑張ると私は嬉しいな。 チームみんなが助かるよといった言葉をかけることが重要であると唱えている。
健全な家庭環境の築き方
アドラーは、4つのSが子供の教育には重要であると唱えている。
尊敬・責任・社会性・生活力の4Sである。
この4つのSは子供の教育に必要なだけでなく、大人が豊かに生活するための鍵でもある。
(まとめ)人生をより豊かにする方法
人生は3つのタスクで構成されているとアドラーは本書で言い切っている。
それは、以下である。
①仕事のタスク
②交友のタスク
③愛のタスク
①仕事のタスクとは、日々を営む上で生産的に行なっているすべての行動のことを指す。
この仕事のタスクができていない人は他二つのタスクに影響するため、一番重要なタスクである。
②交友のタスクとは、友人関係だけでなく、すべての人(上司等含む)との関わりを示す。
交友関係をうまくいくためには、前章でも説明したが、相互尊敬が必要不可欠である。
③愛のタスクとは、恋人や家庭での関係性を表している。
アドラーは、このタスクが一番勇気が必要であり、難易度が高いと唱えている。
いかがでしてでしょうか?
僕自身、原因論で今までものを考えていたので、目的論で今後は考え、物事を建設的に進めていき、さらに人生を豊かなものにしていきたいと思った本である。
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